加藤 「こちらが・・その、ジェムケリー本社のお客様相談センターの案内です。後は、例に挙がっております、クーリングオフの解約ですとか、支払いの変更ですとか・・」
そういうと、持ってきた資料をいろいろ私に見せてくれました。
桜 「クーリングオフと言えば、、加工が始まってる段階だとしても、もちろん出来るんですよね?」
加藤 「クーリングオフというのは、こういうお申し出になりますと、契約書ございますよね? こちらを受け取って頂いた時点で、クーリングオフの権利は発生するんですよ」
桜 「それは分かりました」
加藤 「8日間が無条件解約期間なんですよ、それ以上は違約金が発生する事になります」
桜 「違約金・・聞いた事ありますけど、違約金と言うのは、店側が一方的に払うように言ってるだけですよね? もし、ジェムケリーさんが、違法な売り方をしたとか困惑させて買わせたとか、そのような事をした場合には、違約金というのは払う必要はないと思うんですよ。もちろん、そのような事をしていないのであれば、違約金を請求する権利があってもいいと思いますけど」
加藤 「そうですね」
桜 「それでもし、クーリングオフ期間中でも、加工を初めてしまったとか・・」
加藤 「クーリングオフはあくまで冷却期間ですので、お客様にもう一度改めて考えて頂ける時間があるんですよ。当社の方で注文を受けてから、すぐに加工というのは出せないんで、もちろんクーリングオフを過ぎて加工という風にはなります。 実際、例えば、クーリングオフ以降のいかなる理由での解約の相談でも、こちらは受けるんで、実際には法律上はクーリングオフ終っても、当社は解約を受ける事もありますので、それはもう加工に出てしまってても、うちの本社で受けてしまえば後はもう、加工した商品は支店の在庫になってしまうだけで・・ただそれだけなんで・・解約ってのは受けています」
桜 「そうですか、分かりました。 ・・宝石、見せてもらっていいでしょうか?」
私は、これ以上の質問はちょっと苦しくなってきたので、席を立ち、展示してある宝石を見に行きました。
桜 「ここに並んでるものが、皆30万以上の商品なのですか?」
加藤 「物によってはそうですね、30万前後のものもございますけど・・」
桜 「値段が何も書いてないんですけど・・」
加藤 「これはあの・・あれは、値段は勿論あるんですけど、仕上がってるものをお求め頂くのと、石だけを選んで、デザインはこちらがいいとか、石だけを選んで別のものがいいとか、そういった形で選んで頂きますと、どうしても値段が異なってきますんで・・」
桜 「どうして、値段が書いてないんですか?」
加藤 「一応値段はありますよ」
私がそう聞くと、加藤は指輪をひとつ手に取り、値札を出して見せてくれました。値札は、値札ケースの中に裏返しにして入っていました。
その指輪は確か0.2カラット程で30万でした。
加藤 「全部が全部、その値段という訳ではないんで、一応値段の方は、こういう形で表示はさせて貰ってるんですけど、でも、ほぼ現品でというのであれば、こちらの方に入ってる値段でいいんですけども、こういう形で作って欲しいとか、そういう方法になってくると、どうしても値段は上がってきたり、形、石をこの大きさでとか、加工が異なってきたりはするんですよ」
桜 「つまり、オリジナルのデザインですか?世界に一つしかない」
加藤 「そうですね、うちが取り扱っているデザインになりますので」
桜 「下(3Fの店)に並んでいるものと、あんまり見た感じ変わらない気がするんですが?」
加藤 「素材が違うんですよ、これはあの大きさじゃなくて相場があるんですよ、あと加工の仕方にもよるので、仕方ないと思うんですけど・・」
桜 「じゃあ、日によって、安く手に入れられる時もあるのですか?」
加藤 「あの、完成してるものであれば、この値段でいいんですけど、今から改めて作りましょうって事でしたら、その日の相場で、そのデザインで何グラムのプラチナを使ってるとかの計算をして、仕上げにどれだけかかるかというので、それは各メーカーが全部提出してるのも元にしてるんで、そこで値段は変わりますね」
桜 「じゃあ、メーカーによって違うんですよね?」
加藤 「あ、もちろん、Aというメーカーで作れるものと、Aというメーカーで作れないものが出てきます。それは、すべてが同じものを作れるって訳じゃないんですよ。作れたとしても、その仕上がりの良さが人の腕によって異なってくるんで、凄い腕のいい職人さんが綺麗に作れた方が、ちょっと上の値段に・・ランクの低い職人さんだと、仕上がりがちょっと雑になったりというのもあるんで、その職人さんの腕によって、このデザインはこの職人さんにやって貰おうとかいうのが、分かれてくるのですね・・逆に下(3F)にあった商品というのは極端な話、機械なんですよね」
桜 「下(3F)に置いてある商品というのは、量産のものなんですか?だから安いのですね?ただ、こちら(14F)に置いてる商品は、職人さんが作ってるもの、だから高い」
加藤 「手作りのものですとか、そういうものはやっぱり高いです。大量生産商品というだけでは、かかるコストが違いますんで、それで値段はどうしても変わりますね」
私はダイヤの指輪を一つ手にとり、
「でもこれくらいの形でしたら、機械でいくらでも量産できると思うんですけど?これ0.3カラットですよね?こちらは0.2カラット・・」
加藤は何も言わなかったので、私も席に戻りました。